三味線

 本年3月11日の東日本大震災に見舞われました全ての皆様に改めて心よりお見舞い申し上げます。

 6月末に宮城県の有限会社3D-FACTORYよりあるご相談を受けました。それは大震災で発生した瓦礫とその処置についてのことでした。大量の木材をゴミとして処分するだけでなく、その中から楽器として再生できないか、ゼロからイチを創れないかというもので、具体的には私どもにその木材で三味線を作ってくれないか、そしてその三味線で太鼓や様々な楽器と共に被災地を励ましてくれないかということでした。

 スタッフ全員、震災直後より自分たちの無力さを痛感するばかりでしたが、同時に私どもでも何かお役に立つことが出来ればと思っておりましたので、一も二もなくこの『ZERO-ONE瓦礫再生プロジェクト』に賛同いたしました。最初は7月20日に現地に赴き、初めて被災地と瓦礫の山を見てただ唖然とするばかりで一言の言葉も見つかりませんでした。

 その後、遅々としたプロセスではありましたが、やっと三味線の製作に取り掛かるところまで漕ぎつけました。今後、被災地の瓦礫の中から生まれてゆく三味線の製作過程を皆様にも共に分かち合って頂きたく震災半年の本日より公開致します。

平成23年9月11日

三味線かとう 代表 加藤金治

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